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AMD、Zen 4cベース小規模サーバー向け「EPYC 8004」シリーズを発表 ~ ソケットとシステムが小型化

AMDは先程、Zen 4cをベースとした小規模サーバー向けの「EPYC 8004」シリーズを正式に発表しました。

EPYC 8004

Zen 4世代のEPYCラインナップはすでに最大96コアZen 4ベースで構成された高性能サーバー向けの「Genoa」、最大128コアZen 4cベースのクラウド向けの「Bergamo」、そしてGenoaに3D V-Cacheを採用した「Genoa-X」の3ラインナップが登場しています。今回は、AMDが発表していた「Siena」の製品版であると見られます。

Genoa、Genoa-X、Bergamoにて採用されたSP5ソケットよりも小さいSP6ソケットを採用しており、システム自体が小型となっています。例えば、DDR5のサポートが6チャネルとなっている他、マルチソケットは非対応、PCIeは96レーンとなっています。それぞれ若干GenoaやBergamoより小規模になっています。さらに、3DS RDIMMもサポートされていません。

Siena Genoa Genoa-X Bergamo
EPYC型番 8004 9004 9004X 9004
CPU Arch Zen 4c Zen 4 Zen 4 Zen 4c
最大コア数 64C/128T 96C/192T 96C/192T 128C/256T
PCIeレーン 96 128 128 128
メモリチャネル 6 12 12 12
ソケット SP6 SP5 SP5 SP5
ソケット数 1 1~2 1~2 1~2
TDP 70~225W 200~280 320~360W 280~360W
ターゲット 小規模 大規模 HPC 高密度

EPYC 8004の主なターゲットは、小規模サーバーやネットワーク機器構築システム(NEBS)、インテリジェントサーバー向けとなっています。最小コア数が8コアである事も合わせて、コア数はいらないけどPCIeやメモリ容量がほしいシステムや、コア数はそれなりにほしいけどBergamoほど必要ではない場面でも役立つ気がします。このグレードはこれまでAMDでは展開されていなかった分野でIntelの独壇場となっていました。

アーキテクチャには高密度・高効率な「Zen 4c」が採用され、4基のCCDと1基のIODのMCMで構成されるCPUとなっています。最大コア数は64コアで、TDPの範囲は70~225Wと低めとなっています。TSMC 5nmで製造されます。

ラインナップ

ラインナップは以下のとおりです。

ベース
クロック
ブースト
クロック
デフォルト
TDP
cTDP USD価格
8534P 2.30 GHz 3.10 GHz 200W 155-225W $4,950
8534PN 2.00 GHz 3.10 GHz 175W $5,450
8434P 2.50 GHz 3.10 GHz 200W 155-225W $2,700
8434PN 2.05 GHz 3.00 GHz 155W $3,100
8324P 2.65 GHz 3.00 GHz 180W 155-225W $1,895
8324PN 2.00 GHz 3.00 GHz 130W $2,125
8224P 2.55 GHz 3.00 GHz 160W 155-225W $855
8224PN 2.00 GHz 3.00 GHz 120W $1,015
8124P 2.45 GHz 3.00 GHz 125W 120-150W $639
8124PN 2.00 GHz 3.00 GHz 100W $790
8024P 2.40 GHz 3.00 GHz 90W 70-100W $409
8024PN 2.05 GHz 3.00 GHz 80W $525

命名法則

AMDはEPYCの命名法則について明らかにしています。

千の位では、製品シリーズを意味しており、16~128コアで構成されるシリーズは9、8~64コアで構成されるシリーズは8となります。

百の位はコア数を意味しており、以下の表をご覧いただきたく思います。

十の位は性能を示しており、この数字が大きいほど性能が高くなります。

一の位は世代を意味しています。

意味 シリーズ コア数 性能 世代
9 900X
8 800X
7 112~128C
6 84~96C
5 64C
4 48C Zen 4
3 32C Zen 3
2 24C Zen 2
1 16C Zen
0 8C

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