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Cloudflare、第12世代サーバーを発表 ~ TDP 500Wを見据えた2U設計に

Cloudflareは、2024年に導入を予定している新しいx86サーバーハードウェアを発表しました。

第12世代サーバー

Cloudflareは、世代ごとに性能が向上する反面、発熱量も上昇していることを指摘しました。実際にブログ投稿には、Cloudflareサーバーの世代毎のプロセッサTDPの推移が描かれています。

2014年以降のCloudflareサーバーに採用されるプロセッサのTDPの推移(出典:Cloudflare

このグラフを見ると、TDPが年々増加していることが視覚的にわかります。特に、最近の世代である、AMDのEPYCラインナップ「Genoa」「Bergamo」は最大360W、「Genoa-X」については最大400WというTDPとなっている他、Intelが「Eagle Stream」プラットフォームとして提供している第4世代スケーラブルプロセッサ「Sapphire Rapids」も最大350Wとなっています。この傾向は今後も続くとしており、Cloudflareは次世代のAMDIntelx86 CPUのTDPは500Wになるとしています。今回新しい第12世代サーバーでは、この500Wを見据えた冷却機構を持っているようです。

現時点で、第12世代サーバーにどのプロセッサが搭載されるのかと言う情報は明かされていないものの、最大コア数は128コアになるようです。

2U設計に

このため、熱容量を考慮しこれまで1Uサイズだったラックを2Uにサイズアップしました。

新しい2Uデザインのサーバーラック(出典:Cloudflare

1U設計でも、40度という想定されうる通常時の最悪の室温で400W TDPまでのCPUをサポートできるとするものの、500W TDPに対応できるようするために2U設計にしているとのこと。また、2U設計にしたことでGPUなどのPCIeアクセラレータなどを追加できるのに十分なスペースを提供できるともしています。

その一方で、Cloudflareはサーバー単位のパフォーマンス指標と総所有コスト(TCO)の削減は実現できるものの、340W以上のCPUを搭載した場合、ラックレベルのTCOメリットが停滞するという問題点も指摘しています。しかし、実際にはサーバーシャーシを大きくし、ノードあたりにより多くのスペースを利用することで、実際にラック密度が向上し、優れた熱設計が可能になるため、旧世代の導入よりも全体的なTCOに利点を与えるとのことです。

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