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ICANN、内部ネットワーク用TLD「.internal」を暫定的に採用しパブコメ募集 ~ オンライン上のドメインとの衝突を回避

3行まとめ

ICANNは24日、.internalというTLD(トップレベルドメイン。URLの「.net」や「.com」の部分)を内部ネットワーク向けに暫定採用し、3月21日までパブリックコメントを募集することを発表しました。

内部ネットワーク用ドメイン

まず、そもそも「.internal」が必要になっている理由から。ドメインとは、IPアドレスにアクセスしやすいように置き換えているものです。ドメインでアクセスすることでDNSが対応するIPアドレスにアクセスしてデータをやり取りします。

ただ、これはインターネット上のIPアドレスに対して有効で、内部ネットワークでドメインを設定することは非推奨であり、これまでは内部ネットワークについては「192.168.x.x」などのIPアドレスを直で打ち込む必要がありました。

ローカルネットワークにドメインを設定するのが非推奨な理由としては、インターネット上のドメインと衝突してしまう可能性があるためで、.internalドメインは内部ネットワーク専用のTLDとして定義することによって、この衝突が発生しなくなります。

例えば、まだ登録していない「.com」TLDを内部ネットワークのドメインとして設定してしまうと、そのドメインが他人に取得された時にドメインが衝突してしまうという問題がありますが、internalドメインを使うことでこの問題を回避できます。

.localなどとの違い

.localや.mailなど、現在広く使われているローカルネットワーク用のドメインとの違いとしては、正式にローカルネットワーク用のTLDとして登録されたことです。内部ネットワークでは、TLDを自由に設定することが可能です。しかし、そのTLDが将来的にICANNに登録されない保証がないため、基本的に非推奨であったわけです。

たしかに、.ahdgaのように意味のない文字列を採用すれば将来的にほぼ確実にTLDとして採用される可能性は低くなりますが可読性に欠けますし、可動性を高めるために単語にするとICANNに登録される可能性が高まります。そのため、あらかじめインターネット上のTLDとして採用しないことが保証された.internalドメインを使用することで、安心して利用することができるということになります。

なお、「.local」も予約語として将来的にTLDとして登録されませんが、こちらはマルチキャストDNSが利用しているなどの事情があるため、一部システムで推奨しない様になっていることがあります。

パブコメ募集

現時点では正式な採用ではなく、3月21日までパブリックコメントを募集しており、問題がなければ正式採用となります。

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