錦です。
今秋登場とみられる、次期iPhoneについて、全モデルにおいて3D Touchは非搭載という噂があります。
iOS 13では3D Touch用のチップは不要
WWDC 19で発表されたiOS 13/iPadOS 13では、3D Touchを長押しで代用することで3D Touchを搭載しないiPhone SE/XRやiPad iPod touchでも3D Touchのクイックアクションなどが利用できるようになっています。iPhone XR/SEやiPadでほぼすべての3D Touchの機能が利用できるようになっているということです。
そもそも、iOS 11から3D Touchに対応しないデバイスでも疑似的に体験できる機能が追加されており、iOS 11から採用されているコントロールセンターでは、3D Touchによるジェスチャが必要なアクションについても、iPhone 6/6 Plus/SE・iPad上で長押しで代用できました。このコントロールセンターでは、それまで3D Touchがないとできなかったフラッシュの明るさの変更ができるようになりました。また、iOS 12では3D Touchが必要な機能も移植され、キーボードの空白ボタンを長押しすることで、カーソルの移動ができるようになりました。この機能はもともと、3D Touch搭載デバイスが、キーボード上で強く押すことで利用できる機能でした。
もう3D Touchは不要
そもそも、Haptic TouchをiPhone XRに採用したメリットとして、実装が簡単=低コストであるということがあります。Haptic Touchは、ただ単に長押しをかっこよくいってみたみたいなやつです。実際には、長押しにTaptic Engone(コツコツ振動するやつ)が連動したものです。Taptic Engine自体は、iPhone 6s以降 iPhone SEを除いてすべてのiPhoneに採用されているので、目新しさはありません。ただ、このTaptic Engineは3D Touchありきで認識されることが多いので、3D Touchを搭載しないのにTaptic Engineを搭載しているiPhone XRではHaptic Touchと表現されているわけです。
iOS 13の変更点として、プリインストールアプリやiOS独自の機能で、3D Touchがいる機能と、長押しがいる機能が合体しています。例を挙げると、Safariでは、Webプレビュー(3D Touch)と、コピーなどのオプション(長押し)が統合されています。
現時点で、LINEの既読をつけないようにトークを見るなどのジェスチャなどのサードパーティのジェスチャには対応していませんが、iOS 13リリース時には多く対応してくるはずです。
こうしてみると、iOS 13以降では、長押しがあれば3D Touchジェスチャは不要であることがわかります。実際、iOS 13 PublicBetaをiPhone XRで利用している筆者には、それといって機能不足には感じません。
搭載されない
このように、「3D Touch 長押しで代替できちゃう論」 + 「3D Touchの代わりにHaptic Touch採用すれば低コストで作れちゃう論」を組み合わせると必然的に「3D Touch無駄じゃね?」となります。
実際、ネット上でも「3D Touchの機能をそもそも使ってない」人が大量にいます。その「多くの人に使われない機能」のために高コストを置くよりかは、既存の技術の中でこの機能を代替したほうが、企業にとってもユーザーにとっても有益です。
この流れはMacにも?
Macでも3D Touchは採用されています。正確には、Macbook 2015以降、Macbook Pro 2016以降、Macbook Air 2018以降のトラックパッドと、Apple純正アクセサリ Magic Trackpad 2で3D Touchが採用されています。そのため、macOSにも3D Touchの機能が実装されています。
iOS 13と同時に登場したmacOS Catalinaでは代替するような機能は実装されていません。しかし、しかし、現在は販売されていませんが、3D Touchを搭載しないMacがあるのも事実ですし、3D Touchなんか絶対に搭載していないサードパーティのトラックパッドがあるのも事実のため、今後iOS/iPadOSのようにMacも脱・3D Touch化していくのではないでしょうか。