錦です。
Moore's Law is DeadがIntelの今後数年間のIntelの製品について言及しています。
では参ります。
記事の執筆上、動画の順番と取り上げる順番が異なります。ご了承ください。
Sシリーズ
Rocket Lake
まず、Rocket Lake-S。Rocket Lake-SはすでにIntelの正式な発表がありますが、今回はそれ以上のリーク。
Rocket Lake-Sは久々に久しぶりにアーキテクチャの更新があり、第6世代から5世代に渡り酷使されていた「Skylake」から、Ice Lakeの「Sunny Cove」がベースの「Cypress Cove」に変更。公式発表では「2桁%のIPC向上」となっていますが、動画では10~15%の向上であり、一般的に11%程度になるとしています。15%は最善のケースのみ。
(シングルスレッドあたりの性能ではない)シングルスレッド性能は、かろうじてZen 3を上回る程度。シングルスレッドあたりの性能ではないと特筆したのは、同じコア数であれZen 3には負けるということです(簡単に言うとマルチスレッド性能はZen 3のほうが上)。クロックは、シングルブースト時はComet Lakeと同等、ただし、4~8コアの多コアブーストは平均してこれを下回るとのこと。コア数の減少はIPCの向上で補うということだと思ってたのですが、いくらIPCが向上してもクロックが下がると危ういのではないか・・・?
8コアRocket Lake-Sの価格は379ドルから。Ryzen 7 5800Xに対抗する価格らしい。リリースは2021年3月。Comet Lake-Sと同じくらいですかね。まとめましょう。
Alder Lake
続いて、Alder Lake。Alder LakeはRocket Lakeの後継になるシリーズ。
Alder Lakeは、IPCがTiger Lakeと比べて10-20%向上、Skylakeと比べて35-50%向上するとのこと。製造プロセスが10nmになり、デスクトップ向けのCPUではこの世代で微細化が進みます。
Alder Lakeではコアの構成が代わり、Armのようにbig.LITTLEを採用するというのは既報のとおりですが、そのくわしい構成がわかりました。Intelはこのbig.LITTLEのことを「Intel Hybrid Technology」としていますが、bigがCore系のコア、LITTLEEがAtom系のコアが採用されます。Alder Lakeでは「Golden Cove」と「Gracemont」の構成となるようです。構成については最上位のSKU(i9-12900K?)では8C16TのGolden Coveと、8CのGracemontを持つようです。どうやら、Gracemontのコアはスレッドとしてカウントされるようで、結果8コア24スレッドの製品が登場することになるようです。このダイから8+4や6+4の構成が派生するとのこと。結果、8コア12スレッドや、6コア10スレッドのような製品が登場することになるものと見られます。Hybrid Theading Enabledと名付けられるようです。
Alder LakeはPCIe 5.0とDDR5のサポートが追加されるようです。DDR4のサポートも引き続き行われるようですが、DDRは基本的に下位互換はないため、マザーボードによってサポートするメモリの種類が異なることに注意しなければなりません。PCIe 5.0ですが、Alder Lakeでのサポートはx16のみのサポートになり、NVMeはPCIe 4.0になるとのこと。
LGA1700プラットフォーム
Alder LakeでついにソケットがLGA1700に変更されるようです。LGA1700はAlder Lakeの後継であるMeteor Lakeでも使われることになります。既出の情報としては、Meteor Lakeの後継となるLunar LakeもLGA1700になるという情報があることからLGA1511見たく途中で互換性がなくなるなんてことがない限り、Intelとしては珍しく長い命のプラットフォームになる見込みです。
しかし、Meteor Lake以降ではDDR4のサポートはなくなる見込みなので、DDR4対応のLGA1700マザーはAlder Lakeのみのサポートになる可能性が高いです。DDR4とDDR5では互換性はありません。また、Alder Lakeではかなり希薄なPCIe 5.0のサポートもMeteor Lakeで強化されるはずなので、Alder Lake世代のマザーは少々悲しいものになるかもしれません。
LGA1511とLGA1200ではCPUファンに互換性がありましたが、LGA1700ではなくなる見込みです。
Meteor Lake
そして、Meteor Lakeですが、プロセスルールが7nmになる模様。コアにはRedwood Coveが採用されるとのこと。このコアはプロセスルールに依存しない設計になる模様で、TSMCがバックアップになる模様。あるいはTSMCがIOダイを製造するようです。
ただ、情報が一つに定まっておらず、3D積層が導入されるという情報などがあります。不明。
サーバー向け
Ice Lake-SP
Ice Lake-SPは、その名の通りIce Lakeのスケーラブルプロセッサ。おそらく第4世代。動画によるとHEDT向けの展開はないので、Xeon Wの3000シリーズとCore XシリーズはCascade lake-Xになる見込み。Ice Lake-SPは38~40コアまでの展開が計画されているとのこと。対抗製品は「Rome」こと第2世代EPYC。第3世代EPYCの「Milan」への対抗ではないとのこと(Intelが2019年までにIce Lake-SPを登場させてればRomeがこれに敗北していたかもしれない)。
Ice Lake-SPはイールド(収益)がIce Lake-Uに比べると改善されていますが、Tiger Lakeよりはよくないようで、早々に次世代「Sapphire Rapids」に移行する予定とのこと。
Sapphire Rapids
で、そのSapphire Rapidsが結構大きなアップデートとなります。Sapphire Rapidsは、DDR5-4800とPCIe 5.0に初めて対応するIntelの製品になる見込みです。Sapphire Rapidsでは8ch のDDR5-4800と最大80レーンのPCIe 5.0を有しています。
Sapphire Rapidsはチップレット構成になる見込み。1チップレットは18コアで最大4チップレット搭載となっています。ならば最大72コアになるはずですが、実際には18コアのうち4コア程は無効化され14コアチップレットとなる見込みです。よって1チップレット14コア、それが4つで最大56コアになるようです。ただ、チップレットの最大コアは16または15コアになる可能性があるとのこと。
CPUコアにはGolden Coveが採用されるとのこと。
上位の製品ではHBM2eメモリの搭載が計画されているとのこと。リリースは2022年第1四半期。実際に量が出るのは2022年四半期になる模様です。TDPは上位モデルで300Wを超えるようす・・・。
via Wccftech