錦です。
NVIDIAは、本日開催されたCOMPUTEX内で開催されたオンライン基調講演「NVIDIA Executive Keynote」で、ハイエンドグラフィックボード「GeForce RTX 3070 Ti」と「GeForce RTX 3080 Ti」を発表しました。
GeForce RTX 3080 Ti
GeForce RTX 3080 Tiは、RTX 3080とRTX 3090の中間に位置するモデルで、両者の価格のギャップを埋めるための製品と言えます。価格は1,199ドル(約13万1,300円)となっています。発売は6月3日。
性能は、シェーダーが34 TFLOPS・RTコアが67 TFLOPS・Tensorコアが273 TFLOPSとなっており、非常に高いことになっています。
前後のSKUの仕様を含んだい仕様表です。
RTX 3080 | RTX 3080 Ti | RTX 3090 | |
---|---|---|---|
コア | GA102-200 | GA102-225 | GA102-300 |
トランジスタ数 | 283億 | 283億 | 283億 |
CUDAコア数 | 8704 | 10240 | 10496 |
SM数 | 68 | 80 | 82 |
RTコア数 | 68 | 80 | 82 |
Tensorコア数 | 272 | 320 | 328 |
ベースクロック | 1440MHz | 1365MHz | 1400MHz |
ブーストクロック | 1710MHz | 1665MHz | 1700MHz |
メモリ | 10GB GDDR6X |
12GB GDDR6X |
24GB GDDR6X |
メモリインターフェイス | 320bit | 384bit | 384bit |
消費電力 | 320W | 350W | 350W |
リリース状況 | 発売済み | 6/3発売 | 発売済み |
CUDAコア数は、RTX 3090から若干減少した10,240コアになり、クロックもRTX 3090と比べると若干控えめになっています。RTX 3090がTITAN RTXの後継ということを考えると、TITAN RTXに近い仕様を持つRTX 2080 Tiのようなものになっており、基本的にはRTX 3080 Tiが"普通の"コンシューマーレベルでは最上位になるとみられます。
メモリは、12GB GDDR6Xメモリを搭載。メモリインターフェイスが384bitとなっています。
消費電力(TGP)350W。リークでは320Wだったので、それよりかは若干増加。ただ、もう正直ここまで来ると大差はないですね。
RTX 3080 TiはRTX 2080 Tiと比較して1.5倍の性能があるとしており、RTX ON時のゲームプレイについては、擬似的なRTX機能しか搭載していないGTX 1080と比べるとかなり性能が向上していることがわかります。
おそらく、性能的にはRTX 3090とかなり近しいものになるとみられ、VRAMをそこまで必要としない場合や、SLIを必要としない場合は20万円以上かけてRTX 3090を買うよりRTX 3080 Tiを買うほうが合理的であり、逆に大容量のVRAM・SLIを要求する場合はRTX 3080 Tiを購入するよりもRTX 3090を購入するほうが良いというすみわけになっています。
GeForce RTX 3070 Ti
そして、もう一方、GeForce RTX 3070 Tiのお話です。RTX 3070 tiはRTX 3070の上位に当たる製品となっています。価格は599ドル(約6万5,500円)となっており、6月10日発売です。
性能は、シェーダーが22 TFLOPS・RTコアが42 TFLOPS・Tensorコアが174 TFLOPSとなっています。
前後のSKUと合わせた仕様表です。
RTX 3070 | RTX 3070 Ti | RTX 3080 | |
---|---|---|---|
コア | GA104-300 | GA0104-400 | GA102-200 |
トランジスタ数 | 174億 | 174億 | 283億 |
CUDAコア数 | 5888 | 6144 | 8704 |
SM数 | 46 | 48 | 68 |
RTコア数 | 46 | 48 | 68 |
Tensorコア数 | 184 | 192 | 272 |
ベースクロック | 1500MHz | 1580MHz | 1440MHz |
ブーストクロック | 1730MHz | 1770MHz | 1710MHz |
メモリ | 8GB GDDR6 |
8GB GDDR6X |
10GB GDDR6X |
メモリバス | 256bit | 256bit | 320bit |
消費電力 | 220W | 290W | 320W |
リリース状況 | 発売済み | 6/10発売 | 発売済み |
CUDAコア数はRTX 3070から若干増え6144コアに。そこから導き出すSM数などは御覧の通りになっています。RTX 3070 TiはGA104のフル仕様とみられており、
今回最大の特徴ともいえるのがメモリ。容量は8GBのままで変わりませんが、規格がGDDR6からGDDR6Xへ強化されています。これによって、帯域とメモリ速度が向上しているとみられています。
RTX 3070 Tiの純粋な性能はRTX 2070 Superの1.5倍としており、非常に高い性能を発揮しています。
発表会は、こちらからご覧いただけます。