錦です。
半導体製造大手TSMCは、半導体の製造の値上げを顧客に通知したことがわかりました。
値上げ
値上げの対象となるのが、7nm以下のプロセスと、16nm以上のプロセスとのこと。つまり8nm~14nmは影響がないということみたいです。
値上げ率が、7nm以下のプロセスが最大10%、16nm以上のプロセスが最大20%となっています。7nm以下のN7/N5プロセスは、iPhoneやMac、RyzenやNVIDIA A100、SDM888などが採用しています。16nm以上のプロセスは基本的に自動車関連の半導体になります。
理由
TSMCによると、値上げの理由・目的というのは2つあり、1つは過剰な需要を抑えるため、2つ目は長期的に見てTSMCが高い収益を上げることにより、工場増設などの投資資金に充てられるとのこと。
証券会社Sinolink Securitiesのアナリストは、TSMCは最先端プロセスに予算を使いすぎて、後進のチップで市場シェアを失ってしまったので、値上げによって設備投資を見直そうとしていると分析しています。
値上げの可能性
チップの価格が上昇することによって、値上げの対象になるチップを使っている、AppleやIntel、AMD、Qualcommなどで製品の値上げが発生する可能性があります。主力製品はまだTSMC製じゃないIntelはともかく、AMD、Qualcommについては採用するメーカーも多いことからかなりかなり広範に影響が出る恐れがあります。
その他、自動車向けにも提供されているため、自動車などでも非常に大きな影響が出る恐れがあります。