錦です。
Intelは昨夜、次期Thunderboltについてその部分的な詳細を明らかにしました。
Thunderbolt
Thunderboltは、IntelとAppleが開発している汎用データ転送規格です。USB4の基盤技術になっている他、DisplayPortやPCI Expressをプロトコルに含んでいる高性能なポートとなっています。
USB4の登場とともに混沌としているUSBのすべての機能を含んでいる規格というふうに説明されていることが多い規格で、多くの場合USBの上位互換と解釈されることもあります。多く場合、ラップトップに搭載されていることが多いです。
そんなThunderboltの最新のリビジョンはThunderbolt 4ですが、その後継となるThunderboltが今回明らかになりました。
次世代Thunderbolt
転送速度が80Gbpsに
次世代Thunderboltは、USB4 Version 2.0に基づいており、引き続き物理ポートにUSB Type-Cを用います。伝送帯域はレーンあたり40Gbpsでそれが一方向あたり2レーンで片方向80Gbpsとなっています。これは現行の2倍となる帯域です。これに伴い、PCI Expressのスループットも倍になっています。
映像転送は120Gbpsに
映像転送プロトコルとして、これもUSB4 Version 2.0とほぼ同時に発表されたDisplayPort 2.1に準拠しています。それに加え、Thunderbolt側で高解像度ディスプレイに接続したときに、送受信のレーンを自動的に2:2から1:3に変更し、3本のレーンを用いて映像の転送を行う非対称モードが追加されました。このとき、ディスプレイ→パソコンへのデータ帯域は80Gbpsから40Gbpsへ半減するものの、パソコン→ディスプレイのデータ帯域が120Gbpsに増幅します。
もし、これが想像しにくいという方がいらっしゃいましたら、40Gbps転送できるケーブルが4本あって、データ帯域ではそのケーブルを送信と受信で仲良く半分に分けるけど、高解像度ディスプレイとつなぐときだけ、受信が送信に持っている2つのケーブル農地1本を貸してあげて、受信1本、送信3本になると想像していただければと思います。
なお、非対称モードはUSB4ではオプション扱いですが、Thunderboltは対応必須となっています(というか、USB4は20Gbpsまでは必須、40Gbpsや80Gbpsへの対応はオプション(USB 3時代のGen x)となっていますが、Thunderboltは全て必須です)。
ケーブル互換
この世代から信号技術が変わっています。そのため、1m以内のパッシブケーブルであれば、Thunderbolt 4のケーブルを流用することができますが、それ以外の場合は買い替えが必要になります。ただし、過去のThunderboltやUSB、DisplayPortの規格と広報互換性が維持されているので、従来の性能のままでいいなら問題はありません。
なお、Thunderbolt 1/2と互換性がありますが、仕様にはDisplayPort型のThunderboltからUSB Type-C型のThunderboltへ変換するアダプタが必要です。