錦です。
Appleは先程、「Apple M2 Pro」及び「Apple M2 Max」SoCを正式に発表しました。
Apple M2 Pro
Apple M2 Proは400億トランジスタで構成されたSoCです。Apple M1 Proの後継となるSoCです。M2と同じアーキテクチャを採用していると見られ、おそらくM1 Pro同様、M2をスケールアップさせたものと見られます。M2同様第2世代5nm(おそらくTSMC N5P)で製造されているようです。
CPU
主な仕様としては、最大12コアCPUとなっています。前世代M1 Proは最大10コアであったことを考えるとコア数の増加となっていますが、増加したのは高効率コアの方で、12コアの内訳は8P4Eとなります。
高性能コアのL2キャッシュが増加しており、32MBになっています。Apple SiliconにはL3キャッシュが無いのでL2キャッシュがLLCになりますが、この部分が強化されていることになります。
Apple M2 Proは現在確認されているだけで以下の2つのバリアントがあります。
M1 Proから性能は20%向上しているとのことです。
GPU
GPUは19コアです。中途半端な数字ですが、ダイの写真を見るとどうやら物理的に19コアしか積んでない様子。
理論性能は6.8 TFLOPSとしており、これはIntel Arc A730M(計算上)やデスクトップ向けRadeon RX 6500 XTと同等です。
性能は30%向上しているとしています。
Neural Engine
Neural EngineはApple A15などと同じもののようで、1秒間に15.6兆回演算でき、機械学習のタスクが40%高速になるそうです。
メモリ
メモリは200GB/sの帯域となっています。おそらく、256bitメモリンターフェイスのLPDDR5-6400であると見られ、M2の2倍の帯域となります。最大32GBまでメモリを搭載することが可能です。メモリスタックがM1 Proで採用された大きなスタック×2から、M2と同じ小さなスタックを4つに変更しています。メモリのコストが高かったのでしょうか。
バリアント
現在確認されているバリアントは以下の2つです。
性能
性能は、Photoshopの画像処理でCore i9のMacBook Pro 2019と比較して80%高速、M1 Proと比較して40%高速であるとしています。
また、Xcodeでのコンパイルでは、Core i9搭載のMacBook Pro 2019と比較して2.5倍、M1 Proと比較して25%高速になっているとしています。
Apple M2 Max
Apple M2 Maxは、670億トランジスタで構成されたSoCです。おそらく、M2 Proとのトランジスタのギャップの大半はGPUに充てられています。M2 Pro同様M2と同じアーキテクチャを採用していると見られ、M2 Pro同様第2世代の5nmで製造されています。
CPU
CPUはM2 Proと同じ8P4Eの12コア。おそらくそれ以外も同じ仕様となっているでしょう。
GPU
GPUは38コアとなっています。ダイの写真を見ると39コア搭載されているように見えるんですが、もしかして1コア無効化されているのでしょうか。
理論性能は13.6TFLOPS。これは、Radeon RX 6700 XTをやや上回り、そしてPlayStation 5やXbox Series Xを上回るGPU性能です。GeForceではGeForce RTX 3060よりも強力です。
メモリ
メモリは400GB/sの帯域となっています。最大容量は96GBで前世代のM1 Maxから1.5倍増加しています。メモリは512bitメモリインターフェイスのLPDDR5-6400を採用していると見られ、スタックの数はM1 Maxと同じ4つとなっています。メモリの展開は32GB/64GB/96GBとなっています。
バリアント
Apple M2 Maxも2つのバリアントが確認されています。