Intelは現地時間10月10日に「Intel Arc A580」をついに発売しました。発表されていたのは昨年の9月なので何故か1年以上経ってようやくのリリースとなります。
Arc A580
Intel Arc A580は、Intelのミドルレンジデスクトップ向けGPUで、A380とA750の間の製品となります。翌々考えたら、A5系統って今までなかったので、Intel初のミドルレンジGPUになりますね。A750がこれまでその部分を担っていましたから、もう少し安価で登場です。
仕様を見ましょう。
A310 | A380 | A580 | A750 | A770 | |
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GPUコア | ACM-G11 | ACM-G11 | ACM-G10 | ACM-G10 | ACM-G10 |
Xe-Core | 6 | 8 | 24 | 28 | 32 |
Rendering Slice | 2 | 2 | 6 | 7 | 8 |
XMX Engine | 96 | 128 | 384 | 448 | 512 |
Xe Vector Engine |
96 | 128 | 384 | 448 | 512 |
Ray Tracing Units | 6 | 8 | 24 | 28 | 32 |
クロック | 2000 MHz | 2000 MHz | 1700 MHz | 2050 MHz | 2100 MHz |
メモリ | 4GB GDDR6 |
6GB GDDR6 |
8GB GDDR6 |
8GB GDDR6 |
8 or 16GB GDDR6 |
メモリバス | 64 bit | 96 bit | 256 bit | 256 bit | 256 bit |
メモリクロック | 15.5 Gbps | 15.5 Gbps | 16.0 Gbps | 16.0 Gbps | 17.5 Gbps |
メモリ帯域幅 | 124 GB/s | 186 GB/s | 512 GB/s | 512 GB/s | 560 GB/s |
TBP | 75 W | 75 W | 185 W | 225 W | 225 W |
Intel Arcの仕様ってA3系統とA5系統で結構開きあるんですよね。規模だけで見ると、A380とA580の差が倍以上となっており、A380とA750のギャップってすごかったんだなと。
A580はDirectX UltimateあるいはVulkanゲームでフルHDをターゲットとしています。グレードとしては、Radeon RX 7600やGeForce RTX 4060と競合するぐらいですが、おそらく性能的にはRTX 3060やRX 6600 XTといい勝負するくらいにはなると思います。ただ、注目スべきはこのグレードで最新世代では唯一PCIe 4.0 x16に対応している点でしょうか。
もちろん、ハードウェアレイトレーシングやAIアクセラレートにも対応しており、XeSSにも対応しているので、機能面では、GeForceやRadeonにほぼ劣りません。
個人的にArcは価格の割にエンコーダ周りが充実しているという印象があります。AV1やHEIC(H.265)、VP0などのエンコードに対応したマルチフォーマットコーデックエンジン(MFX)が4基搭載されています。
PC Watchのベンチマークを見ても、RTX 4060より劣るようです。ただ、AMDやNVIDIAと違って、Intelはこのグレードあたりに製品が集中していることもあって、A750との差別化が難しそう。もしかしたら、A580が発表から出てこなかったのは、A750を時期的に差別化させたかったのではないでしょうか。個人的には、A550くらいのグレードを作って投入するほうがいい感じにギャップを埋めれて良さそうですが。
価格
搭載カードはASRock、GUNNIR、Sparle Computerから登場する予定。日本では、ASRockの「Arc A580 ASRock Challenger 8GB OC」が一番主流になるとおもいます。A580 Challengerの価格は3万4,800円が想定販売価格となっており、10月13日発売です。
取扱店は、Intelがサードウェーブ(ドスパラ)、ユニットコム(パソコン工房)、ツクモ、ビックカメラ・ソフマップが取り扱うことを案内しています。