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GitHub、パブリックリポジトリに向けて提供するホステッドランナーの性能・リソースを2倍、ストレージは10倍以上に強化

3行まとめ

GitHubは、ユーザーに提供しているホステッドランナーについて、パブリックリポジトリ向けに無料で提供しているランナーの性能とリソースを倍にすることを発表しました。

ホステッドランナー

vCPU RAM SSD OS
Linux 2 → 4 7 GB → 16 GiB 14 GB→ 150GiB Ubuntu
Windows 2 → 4 7 GB → 16 GiB 14 GB→ 150GiB Windows

ホステッドランナーは、GitHubがユーザーに向けて提供している演算リソースで、GitHub Actionを通じて利用できます。フローを組むことによって、プルリクエストやマージ、コミットなどのイベントが発生した際などにデバッグや自動ビルド、リリース、Lintの実行など、様々なことを行えるツールです。

GitHubでは、このGitHub Actionを実行する環境を無償と有償で提供していますが、今回強化されたのは、パブリックリポジトリでの無償環境です。オープンソースプロジェクト向けへの支援と見られます。

強化されたのは、WindowsとLinuxの環境で、仮想CPUは2 vCPUから4 vCPUに、メモリは7GBから16GiBに、ストレージは14GBから150GiBに強化されています。ストレージが大幅なアップグレードになっていますね*1

この変更は昨年12月から順次行われていたようで、この度、完了したとのこと。ユーザーはWindowsラベルあるいは、Ubuntuラベルを使用することで自動で利用可能です。

GitHubはこの強化によって、ほとんどのCI/CDフローにおいて、25%の性能向上が実現するとしています。

関連リンク

【余談】Macを分解するGitHub

先週あたりにITmediaに興味深い情報が掲載されていました。

GitHubのデータセンターでは、Mac miniを分解して取り出したメイン基板をラックマウントに使っている - ITmedia NEWS

GitHub Actionでは、WindowsとLinuxの他、Mac環境も提供していますが、このMac環境の提供に関わる物理的な環境の話です。

macOSは残念ながら単体で提供されていない他、M1チップも単体では提供されていないため、いくらデータセンターでもMac筐体を購入する必要があります。そのため、同様にMacをクラウド上で動作することができる環境を提供しているAWSでは、サーバーラックの中にMac miniをそのまま入れるというゴリ押しで環境を提供しています。

では、GitHubはどうしているのかというと、Mac miniを分解してそのメインボードを取り出して専用のシャーシに格納しているそう。幸い(?)Mac miniは他のMacに比べて分解が容易かつ、メインボードの取り出しはある程度簡単なので可能ではありますね。

ラック型のMacとしてはMac Proが提供されていますが、Mac ProはM2 Ultraで1基あたり16P8E、最大192GB RAMというリソースを提供するものの、そもそも大きいためラックあたりのコア数やメモリのリソース提供がMac miniに比べて低くなる上、シンプルにコスパが悪いので多分どこも採用していないのでしょうね。でも、Macをどうにかしてでもサーバーに組み込もうとするのはとても面白いです。

一時期、GPU不足になった時、供給がかろうじて安定していたdGPU搭載ラップトップを大量に使ってマイニングファームを構成していたことを思い出しました。