Nishiki-Hub、テクノロジーだけでなくたまに関西圏の鉄道や道路の情報もお伝えしていますので、今回は今年~2024年度に起こる各種の交通事情についてお話しようと思います。
鉄道
北大阪急行 箕面延伸!
まず、大阪の鉄道網で最も大きな変化としては、御堂筋線に直通する北大阪急行 南北線の千里中央~箕面萱野が今年3月23日に開通するということです。これに伴って、長年 御堂筋線から直通する電車の北端が千里中央だったのが変わることになります。
2.5kmの延伸によって箕面船場阪大前駅と箕面萱野駅が開業します。箕面船場阪大前駅には大阪大学のキャンパスが移転している他、開通を見越した開発が進んでいます。そして、箕面萱野駅は新御堂筋の北端であり、駅前にはキューズモール箕面やイオンモールなどが併設されています。
この延伸によって、北摂エリアの鉄道空白地帯が若干減少することになるほか、箕面東部の大阪へのアクセス路が大きく改善され、箕面市の開発が大きく進歩することになりそうです。
次に必要になるのは、大阪モノレールよりももっと北を結ぶ環状鉄道な気がしますが、流石にできないだろうな。
阪急新車両導入と有料座席
阪急電鉄では、京都線に 2300系、神戸線・宝塚線に2000系の新車両が導入されます。そして、京都線2300系には阪急初の有料シート「PRiVACE」が設定されます。これによって、京阪プレミアムカー・新快速Aシートに続いて京阪間のすべての鉄道が何かしらの形で有料指定席が設定されることになりました。
「PRiVACE」は京都線の特急・準特急・通勤特急に設定され、将来的には2300系のみの運用になる見込みですが、暫定的にサービス開始時点では9300系にも設定されます。9300系と玉突きになる可能性が高い6300系の行く末も気になりますが、開始したら乗りに行きたいなぁ。
そして、神戸線・宝塚線に導入される2000系は通勤車両であるものの、省エネルギーを実現している他、バリアフリーが強化されていたり、空気清浄機の導入などが行われています。2300系にも同様の変更が加えられています。
近鉄新型通勤車両導入
そして、近畿日本鉄道も新型の通勤型車両を導入します。近鉄による通勤型車両のアップデートは2000年のシリーズ21以降24年ぶりで、そもそも通勤型車両の新造車両自体が15年ぶりとなります(なお、近鉄に直通する電車としては、Osaka Metro 400系、京都市営地下鉄20系、阪神電鉄1000系がシリーズ21以降に投入され運行されています)。
最初は1,435mm軌間の奈良線・京都線・千里線・橿原線に投入され、順次拡大します。今年秋から投入され、年内に4両10編成の系40両が投入されます。
新型車両について詳細は明かされていませんが、ロングシートとクロスシートを切り替えられるL/Cカーの設計を採用するほか、大型荷物やベビーカー向けのスペースの確保、大型液晶の追加、ホームとの段差軽減など、バリアフリーや観光需要にも応える車両になることが明言されています。
JR西 北陸新幹線関係
そして、3月16日のJRダイヤ改正にて、JR西日本は北陸新幹線 金沢~敦賀を開業します。これによって、関西圏の交通網も若干変化します。
しらさぎとサンダーバードは、敦賀以北の運転を取りやめすべての列車が敦賀発着に変更されます。ただし、しらさぎとサンダーバードは、敦賀駅にて新幹線とスムーズに乗り換えられるようになるとしています。
便利になるのか、不便になるのか・・・。どう転ぶかな?
JR西 奈良に定期特急
これまで定期特急が通っていなかった奈良県に通勤特急「らくラクやまと」を設定しました。この特急は平日に設定され、朝に奈良→大阪、夕方に大阪→奈良を運行します。
経由はおおさか東線ではなく、環状線と大和路線となっています。
奈良関係ではそれ以外にも、大和路快速の一部と、直通快速に設定されている有料座席サービス「うれシート」の設定が拡大します。らくラクやまとと合わせて大和路線で有料座席が急に増えます。
おおさか東線では、直通快速が新たに城北公園通駅にも停車するようになります。
JR西 その他の特急
それ以外のJR西特急については、びわこエクスプレスが「らくラクびわこ」に名称変更され、一部の時間が変更されます。「らくラク」シリーズの特急が「らくラクはりま」「らくラクびわこ」「らくラクやまと」に3展開されます。残すは「らくラクわかやま」だな。
で、そのらくラクはりまですが、運転区間が姫路~新大阪から、網干~京都に拡大されます。
そして、スーパーはくとは増便となりますが、京都発着の列車が朝夕のみの設定となり、それ以外は大阪止まりとなります。新幹線(東京方面)への乗り継ぎは姫路駅で想定されているようです。
南海 高師浜線再開
南海電鉄では、高架下工事に伴って長らく休止しバスによる代行輸送を行っていた高師浜線が4月上旬に再開します。
道路
新名神開通
2024年ではなく「2024年度」ですが、城陽JCT~大津JCTが開通します。これによって第二京阪~新名神~名古屋の新ルートが全通することになり、名神の京都周辺の渋滞の緩和が期待されています。
三木SIC
山陽自動車道 三木サービスエリアに三木スマートインターチェンジが新たに設けられます。
北近畿豊岡自動車道・豊岡道路
今年の秋に北近畿豊岡自動車道の丹波空港IC~豊岡出石ICが開通します。
北近畿豊岡自動車道は、舞鶴若狭自動車道の春日ICから豊岡方面へ向かう道路です。今回の延伸は2.0kmと短いですが、豊岡市街にかなり近くなるので豊岡へのアクセスがかなり改善するみたいですね。
この開通に伴って、国道426号と豊岡出石ICを結ぶ豊岡インター線という県道と、ここから但馬空港を結ぶ県道が整備されます。
万博と防災に向けて
交通インフラは2025年の関西万博に向けた整備とともに、国土の強靭化にも寄与するものとしています。
どのみち便利になるんで大歓迎なんですけどね。