錦です。
Appleが先週発表し、明日発売となるApple Silicon「Apple M1」搭載Macのベンチマークがいろいろ明らかになりました。
今回取り上げない、ネイティブ動作でのベンチマークについては以下のエントリで取り上げています。
CPU
今回はMacBook Air10,1モデルのベンチマークスコアを参照します。
シングルスコアは1313、マルチスコアは5888となりました。比較していきます。
シングルもマルチもともに2割ほど性能が下がっていることがわかります。まぁ、エミュレータでこれならまだ優秀な方ですよね。ほぼ性能劣化なしは流石に無理でしょうし。Rosetta 2ベースとはいえ、MacBook Airの前世代よりも性能は高いですね。x86ベースソフトを動作させるという部分での性能は、順当な進化と言えます。
では、このRosetta 2ベースのスコアがMacではどれくらいの位置にいるかを見てみます。
シングルスコアは、Apple M1のネイティブに次いで2位。Rosetta 2ベースでも現行のMacで最も性能の高いiMac 27インチの最上位、i9-10910を上回っています。ネイティブに比べると大勝しているわけではないですが、それでも性能を発揮しています。
マルチスコアはiMac 27インチのi5-10500よりも高いですが、MacBook Pro 16インチの最上位に比べると低くなってしまいます。それでも20万円~30万円台のカスタムに勝っている点は評価すべきです。
グラフィックス
グラフィックスの比較です。OpenCLのスコアを比較します。
こちらは素晴らしいですね。ほぼ性能劣化なしです。Intel CPU内蔵GPUよりも性能が良くなっています。Appleは「Intelの内蔵グラフィックスよりもRosetta 2ベースのApple M1の内蔵グラフィックのほうが性能がいい」としていましたが嘘じゃないみたいですね。
CPUクロック
CPUの名前はVirtualAppleになっています。おそらくApple M1はエミュレータ上では、VirtualAppleというプロセッサとして認識されるようです。
Apple M1のクロックは3.2GHzですが、2.4GHzにクロックダウンしています。ここからまた、1GHzあたりのスコアを計算してみましょう。
えっと。なぜか1GHzあたりのスコアが向上しました。多分これには事情があるのでしょう。私の仮説としては、2.4GHzってのは、全コアのクロックの平均なんじゃないかと思っています。全コアのクロックの平均が2.5GHzなので、まぁそこからエミュレータという要因か、他の要因でクロックが若干下がって2.4GHz担ったのではないかと思います。Mac x86向けGeekbenchがそもそもbig.LITTLEに対応していないという可能性があり、その関係でその平均をベースクロックとして計測したのではないでしょうか。
ただ実際にはわかりません。
ソフトウェア
大手のAdobeやOfficeなどのソフトウェアは今後1年以内に大方のソフトがApple M1に対応していきます。また、BlackmagicのDaVinci ResolveはまもなくApple M1にのネイティブ動作(ユニバーサルアップ)対応します。Rosetta 2が活躍するのは少なくとも今後2年くらいと予想しており、それ以降はUniversal ApplicationのアプリケーションがMacのプラットフォームの殆どを占めるものになるでしょう。
via MacRumors