錦です。
大阪駅の地下新ホームが2023年に開業予定ですが、その概要が6月に発表されITを使いまくった面白い技術がたくさんなのでご紹介します。
新ホームの概要
この新ホームは、梅田貨物駅の跡地を活用して開発される通称・うめきたエリアの開発と、大阪中心部を南北に貫くなにわ筋線の終着駅として新設される大阪駅の地下ホームです。一応所属は新大阪駅から延伸するおおさか東線になります。
このホームとこのホームを通過する線路は梅田貨物線を地下化するという意義を持っており、これまで配線上の都合から大阪駅を通過していた関空特急はるかと、和歌山・白浜方面への特急くろしおが大阪駅に寄ることができるようになるという役割を持っています。
ただ、この新ホーム。まさしく現代といえるいろんな技術が用いられているんです。
駅を操る新技術
Mobility as a Service、通称MaaSというのはスマートフォンの普及とともに叫ばれていることです。MaaSの例で言えば、JR西日本であればe5489なんかがそうでしょう。あと、モバイルSuicaやPASMOなんかもMaaSといえなくもありません。しかし、新ホームのMaaSは自分の乗る列車のチケットを操るわけではありません。駅を操れるんです。
One to One
大阪駅新ホームには「One to One」という新しい技術が導入されます。これは、どういう技術かというと駅に設置してあるサイン(施設とその方向が書かれた案内板)が自分の為に表示してくれる様になるんです。
どういうことかというと、乗客は自分のスマホで目的地を入力します。するとスマホに自分専用のマークが表示されます。そして、大阪駅の中を歩くと、駅の中にある案内板が自分のためにそのマークとともにどこに行けばいいのかを教えてくれます。これは1度だけではなく、目的地にたどり着くまでのサインが連続して案内してくれます。
これで「案内通りに歩いてたのに目的地が後ろにある・・・」なんて言う心配もありませんね!
Mass
ついでMassという技術をご紹介します。これも可変式のサインを用いて運行情報や停車駅、停車位置、乗り換えなどの情報を提示してくれます。
新ホームドア
そして、新ホームに設置されホームドアは、新ホームに入線する列車が多種であることを見越して、自在に稼働するようになっています。そして、ホームドアには大型スクリーンが設置されるほか、ホームドアの上部にもサイネージが設置されます。ホームドア横のスクリーンには次の列車の案内が、上部には停車位置の案内が表示されます。これで将来の列車も自由にドア位置を決めることができます。
また、事故防止のため、ホームドアには多数のセンサが設置され、ホームドアと列車との間に人が残っていないか、ホームドアに物が挟まっていないかなどを判定することができます。
他の駅にも?
JR西日本は「JR WEST LABO」として将来へのアイデアを公開しています。ここでは、MaaSを活用して、列車の予約だけでなく、レストランの予約、ホテルへの荷物の郵送、フードロスに対するポイントの付与などが挙げられています。この取組はうめきた新ホームだけでなく、他の駅にも広げることを示唆しています。
こうした取り組みはとても面白く、進化した大阪駅、いやJR西日本をみることが楽しみです。