3月になり卒業式を終えた今年の春に新大学生となる方も多いと思いますが、やはりこのタイミングで必要になるのは大学入学への準備ですよね。そして、その中でもかなりお金がかかる上、そして大学生活のクオリティに大きな影響を与えるのがパソコンです。今回は、そんな選び方がわかりにくすぎるパソコンの選び方を、新大学生向けに紹介します。
大学からの推奨をみよ
まず、大学からの推奨をみましょう。大学から指定のPCがあればそれに従いましょう。悪いこと言わないから。大学によっては、生協からパソコンのチラシが送られてくることがありますが、基本的にどこで買っても大きな違いはありません。ただし、大学が推奨した仕様があればそれに従いましょう。
では、推奨の例をあげて今回の記事は進めていきます。
推奨PCの例
内容 | |
---|---|
CPU/ プロセッサ |
Core i5と同等かそれ以上 |
メモリ | 8GB以上 |
ストレージ | 256GB以上 SSDを推奨 |
ワイヤレス | Wi-Fi 4/5/6に対応 (IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/axに対応) |
ディスプレイ | 11インチ以上が望ましい |
OS | Windows又はmacOS |
バッテリ | カタログ値で8時間以上 |
オーディオ | カメラ・マイクを利用できること |
参考
- 近畿大学
- 龍谷大学
- 関西大学
- 関西学院大学
- Core i5か同等以上
- Core i5-11xxGx
- Core i7-11xxGx
- Core i5-12xxU
- Core i7-12xxU
- Core i5-13xxU
- Core i7-13xxU
- Ryzen 5 6xxxU
- Ryzen 7 6xxxU
- Ryzen 5 7xxxU
- Ryzen 7 7xxxU
- 8GB以上
- 256GB以上のSSD
参考にしたものをNishiki-Hubで改変しています。
MacかWindowsか
PCを買う前に注意して置きたいのが、OSです。世界においてパソコンのOSは「Windows」「Mac(macOS)」「Chromebook(ChromeOS)」の3つに大きく分けることができます。これら3つはそもそもの使い方が違えば、アプリもの対応具合も異なります。
結論からいうと、特に大学から指定がない場合、Windowsにしておくこと。Chromebookは絶対に選ばないこと。もちろん指定があるときはChromebookやMacを選びましょうね(Chromebookを指定する大学なんてないと思うけど)。
理由はOfficeがWindowsとMacにしか対応していないためですね。しかもWindowsとMacのOfficeは微妙に仕様が異なっており、機能的には同等なのですが、ボタンやデザインが異なるため、この機能を使うよう先生から指示があった時に先生がWindows、生徒がMacであれば対応できないこともあります。
実際、大学や学ぶ分野によって変わりますが、多くの大学はWindowsを推奨しています。また、WindowsとMacの両方を推奨としている大学の一部は、但し書きでMacを勧めないことが書かれていることもあります。ということは、Windowsを選ぶのが無難であるというのは言うまでもありません。ただ、このあたりは大学によってMacの生徒にも優しいとかありますので大学に問い合わせるのもいいと思います。
なお、この時点でMacにすることを決めた場合、この先を読み進めてもWindowsのことを書いているので意味がありません。
Windows 11にすること!
Windowsにすると決めた方でも、注意していただきたいことがあります。それはバージョンです。
Windowsには「Windows 10」と「Windows 11」というのがあります。前者が古い方、後者が新しい方です。このタイミングでPCを購入される方は「Windows 11」搭載PCにしましょう。
Windows 10は今年入学の大学生が大学3年生となった秋である2025年10月13日にサポートが終了し、セキュリティが非常に劣化しますので選ばないことが重要です。サポートが終了すると、バグの修正や、Windowsとしての欠陥が修正されず、PCの乗っ取りやデータの流出やウイルスに感染するなどの危険性が大きく上がります。Windows 10からWindows 11にアップグレードすることもできますが、Windows 11に対応していないPCもあるので、無難にWindows 11搭載PCを買っておくようにしましょう。
好きなの選べや。
ここから先は好みです。かわいい・かっこいい・名のしれたメーカーだから信頼があるなど、人によって基準はそれぞれです。ですが「好きなものを買いたいけど、性能が悪かったら嫌だな」とか「思ったよりも快適じゃないな」とか思うの嫌じゃないですか。なので、ここから先は推奨PCの見方とともにどんな仕様のPCを選べばいいのかをお話していきます。
推奨PCの仕様
ここから先はタラタラ書き進めるので、先にチートシートというか、これさえ守ればという画像を用意しましたので、それを元にパソコンを選んでください。
CPU/プロセッサ
CPUとプロセッサは、基本的なパソコンの性能を決める重要な点です。
おそらく多くの大学で
という記載があると思います。中には「第8世代以降」としているものがあります。これは、皆さん一度は名前を聞いたことがあるであろう「Intel」という企業のCPUを基準にしています。
個人的に新大学生に進める条件は
となります。これを満たしていれば少なくとも2021年以降に発売されたPCであることが確定しますので、割と新しめなPCであるということがいえます。また、この条件はCPUの型番が書かれていれば判別することが可能であり、以下がこの条件に当てはまるCPUとなります(xには様々な数字が入ります)。
CPUがこの型番の形式に当てはまれば条件に当てはまります。CPUさえ条件を満たしてしまえば、ここから先の条件は大体クリアしています。ちなみに、これらのCPUの多くは軽くApex Legendsができるくらいの性能を持っています。もちろんガッツリプレイはできませんが、そういったゲームもある程度遊べますよ。
メモリ
メモリとは、スマートフォンでいう64GBや128GBなどではなく、コンピューターが作業する場所として使う空間の大きさを意味します。よく「机の大きさ」というふうに表現されます。
殆どの大学でメモリは「8GB以上」とされていました。これはそのままの意味でメモリ 8GB以上をおすすめします。メモリが多ければ多いほど、YouTubeをみながらレポートを書くみたいなことをしてもカクつかないなど、同時にいろんなことをしている時に快適になるというメリットがあります。
なお、Surfaceなど一部のモデルの一番安いグレードの製品では4GBの製品もありますが、メモリは8GBにしておきましょう。
そして、グラフィックなどを扱う芸術・音楽・理工学・情報系の大学生は16GBや32GBにしておくといいかもしれません。
ストレージ
ストレージはスマートフォンなどで言う容量になります。
大学によって差があるとはいえ、少なくとも128GB以上を要求している大学が多いように感じます。個人的には256GBはほしいところです。
また高速SSDなんて売り文句のPCがありますが、基本SSDです。ただし、一部の低価格のPCではeMMCという低速なストレージを搭載している場合もあります。ストレージが低速だと、パソコンの起動に時間がかかる他、アプリやファイルが開くのが遅くなる、場合によってはパソコン自体が重くなるということもありますので注意しましょう。
なお、HDD(ハードディスク)を搭載しているPCは初めから選択肢からなくしてください。物理的に重たいし、遅いです。
ワイヤレス
ワイヤレスも重要です。多くの大学では、学生にWi-Fiを提供しています。更にEduroamというWi-Fiが多くの大学で提供されており、これに自分の大学の学籍番号等で認証しておけば、世界中の大学でWi-Fiが使えるようになります。
そんなワイヤレスですが、特にWi-Fiについては以下のような推奨が多く見られました。
これの意味を説明しますと、Wi-Fiにもバージョンがあり、Wi-Fi 4/5/6の3つがあります。基本的にWi-Fi 6が高速です。
若干厄介なのは、パソコンによってこのWi-Fiの表記が異なることです。ですが、以下の場合はWi-Fi 5やWi-Fi 6に対応を意味します。
ちょっとわかりにくいですがWi-Fi 5はIEEE 802.11という規格で「IEEE 802.11 ac」として、Wi-Fi 6は「IEEE 802.11 ax」として登録されています。今どきのパソコンは基本的にWi-Fi 6とかって書いてくれてるんですが、裏話としてWi-Fi 4/5/6の名前が決まったのが結構最近だということもあり、規格名で記されていることもあります。
あとはBluetoothですが、これは対応しているパソコンが大多数なので問題はないかと。
ディスプレイ
ディスプレイは11インチ以上が好ましいです。大体10インチ~14インチが実用的で、15インチ以上はパソコン自体が大きすぎ、10インチ未満だと小さすぎます。バランスがいいのは10~14インチくらいです。
解像度の目安としては「2560x1600」くらいがいいと思います。
タッチができるかどうかはどっちでもいいとは思います。ただ、タッチあると便利かもね?くらい(正直Windowsがタッチ向けにできてないのであんまり意味はない)。
OS
OSは先述の通り。Windows 11にしておきましょう。
バッテリー
カタログスペックで8時間以上が妥当です。といってもガッツリ使ってたらだいたい8時間持たないんですけどね。
ただ、どんな大学でもコンセントは用意してくれているのでバッテリーについては深く考える必要はないでしょう。
あと、取り外しできるバッテリーを推奨している大学もありましたが、結構少ないです。取り外しできるPCとは以下のPCのようにパソコンの底面部分が取れる様になっていて、換装できるようになっているPCの事を言います。
バッテリーはパソコンの中でも最も早く劣化する部分であり、たしかに交換できるのは魅力的ですが、実は容量とのトレードオフであり、取り外し可能な構造で大容量バッテリーというPCをあまり聞いたことがありません。なので基本的には取り外しできなくていいと思います。
キーボード
キーボードは必須。一応Windowsにもスマホみたいな画面上キーボードはありますけど、おすすめしません。
Surface Proのようにタブレットにもなるノートパソコン(2-in-1 PC)でキーボードが別売りであっても購入しましょう(新生活キャンペーンでキーボードがただになったという事例は結構聞きます)。
重量とサイズ
重量は1.3kg以下の好ましいです。1kgを下回ると尚良し。
ただ、あまりにも軽量なPCは逆に低性能だったりしますので、0.9kg~1.2kg前後を目安にしましょう。
サイズについてはディスプレイのサイズと比例しますので、これは実物で比べてきてください。
USBや映像出力
最後にインターフェイスの部分。具体的にはUSBやHDMIなどを指します。最近のパソコンは某りんごのパソコンメーカーにならってUSB-Cしか搭載していないパソコンも多いですが、少なくとも一個は普通のUSBが欲しいです。ただ、たしかにUSBを使う機会は減ってるのは減ってますので絶対とは限りません。
ただし、映像出力は重視してください。なぜかというと、大学などでプレゼンをする時、パソコンが画面出力に対応していなければ、プロジェクターやプレゼン用の大画面に映すことができません。
ちょっとややこしいかもしれませんが、USB-Cには映像出力に対応しているものとそうでないものがあります。もし「Thunderbolt」と書かれていればそれは映像出力に対応したUSB-Cです。そうでなくても「USB Alt Mode」「DP Alt Mode」という表記があったり、以下のいずれかのロゴがあれば映像出力に対応しています。
また、USB4というUSB-Cが搭載されていても対応しています。
〆
大学生にとってパソコンは必須ツール!この記事の情報を活用して良いデジタル大学生ライフを!!