錦です。
Adobeが、Apple M1チップ搭載Mac上でのネイティブ動作に対応した「Premire Pro」「Premire Rush」「Audition」のベータ版を配信したことが分かりました。
Adobe CC製品の中で、現在「Photoshop」がベータ段階、「Lightroom」が正式リリースとなっており、これによって5つのCCアプリがM1サポートに向けてテスト配信されていることになります。
これらのベータバージョンは、Photoshop同様に、まだM1ネイティブ版では完全に動作しない様になっており、多くの機能が制限されている他、不具合も存在しているようです。
Adobeによると、動作についてはRosetta 2よりも快適とのことですが、機能しない機能も多いため、インストールの際には十分ご注意ください。
M1ネイティブのPremire Proの状況
サポートされているファイル形式
- MP4、MOV、またはMXFのH.264およびH.265
- AVCイントラ
- MXFのXAVC-IおよびXAVC-L
- MOVまたはMXFのProRes
- JPG、PNG、GIF、WebP、HEIF / HEIC
- AAC、WAV、M4A
既知の問題
- MacBook Proのタッチバーで、ツールセレクタをタップするとクラッシュする可能性
- 中国語に設定されている場合、起動時にクラッシュする可能性
- チームプロジェクトの共同編集者が常時オフラインと表示される
- タイムラインまたは、プログラムモニターでマーカーをドラッグすると、プログラムモニターでチラツキが発生する
- 書き出し時の推定ファイルサイズが桁違いに不正確になる
- プロジェクトマネージャーに不完全なプリセットや無関係なプリセットがある
- プログラム または ソースモニターがマルチ亀ビューに設定されているときにLemetriカラーコントロールを使用すると、アプリが応答しなくなる可能性。
機能しない機能
- 一部のチュートリアル
- コントロールサーフェスのサポート
- すべてのビデオやオーディオエフェクトが移植されているわけではない
- レガシータイトル
- After Effectで作成されたモーショングラフィックステンプレート
- 古いキャプションワークフロー(これはIntel Mac・M1 Mac両方で動作するキャプションワークフローに更新できる)
- XML・AAF・OMFのサポート
- キャプチャパネルと設定
- デバイス制御の設定
- パネル、エフェクト、スクリプト、送信などのサードパーティのプラグインのサポート
- ライブラリパネル
M1ネイティブのRushの状況
サポートされているファイル形式
この他のファイル形式には対応していないとのこと。また、Photosopファイル(.PSD)から直接ファイルをインポートすることはサポートされていないとのこと。
エクスポート
デバイス(ローカル)に対してのH.264書き出しには対応するものの、SNSへ直接書き出しする機能はまだサポートされていません。
機能しない機能や既知の問題など
- ローカルでの書き出しには対応するものの、ベータ版と正式版間のプロジェクトの移行やクラウドへのプロジェクトの同期は機能しない
- ベータ版のほうが以前のバージョンと比較してM1 Mac上でのパフォーマンスが向上する。
- 自動リフレームとパン&ズームはサポートしているが、使用すると書き出し速度が低下する可能性
- タイムラインにサウンドトラックを追加すると、音声の再生が断続的に失敗する(ただしプロジェクトを再度開くことで解決する)
Audition
機能しない機能
- プレイバック
- MP3、libsndfileコーデックのオーディオファイル
- 一部のチュートリアル
- コントロールサーフェスのサポート
- CDバーニング
- リミックスと自動音声調整
- ラウドネスレーダーメーター
- パネル、VSTオーディオエフェクトを含むサードパーティのプラグインのサポート
via Mac Rumors