錦です。
OBS Studio 28.0が正式版になりました。
変更点
OBS Studio 28.0は非常に大きなアップデートとなっています。
10bitカラーとHDRのエンコードをサポート
OBSはrcdrone、YouTube、Luxoftの協力のもと、10bitカラーと、HDRをサポートしました。これに伴い、高度な設定に新しいカラーフォーマットとカラースのペースの設定が追加されました。
なお、HDRと10bitはAV1フォーマットとHEVCエンコーダでのみエンコードすることができます。これは、10bit+SDRの場合でも必要です。HDRのの推奨設定は、カラーフォーマットP010と、カラースペースRec.2100となっています。
HDRでの録画だけでなく、HDRのストリーミングにも対応していますが、現時点では、YouTubeのHLSサービスでのみのサポートにとどまっています。
外部のビデオキャプチャデバイスが対応している場合、HDRのキャプチャとストリーミングに使用できます。例として「EVGA XR1 Pro」「Elgato 4K60 Pro Mk.2」「AverMedia Live Gamer 4K」が挙げられています。
Qt 6へのアップデート
OBS StudioのUIツールキットがQt 5からQt 6にアップグレードされました。これに伴い、UIが大幅に変更されましたが、Qt 5に依存するプラグインが機能しなくなるとのことです。
パッチノートでは、OBS Studio v28.0のベータ中はプラグインがアップデートされていないかもしれないと警告しています。
また、Qt 6へのアップデートによって、Windows 7/8、macOS 10.13/10.14、Ubuntu 18.04及び、全ての32bit OSでサポートを終了しています。
Apple Siliconへのネイティブ対応
このバージョンから、x86版macOSとは別に、Arm(Apple Silicon)版macOS向けのバイナリが新たに用意されました。しかし、こちらもプラグインが対応してないものが多いとのことで、引き続き提供されるx86バイナリを使い続けることも可能としています。
ただし、OBSの公式ページからインストールするとIntel版のものがインストールされたため、GitHubのリリースノートからダウンロードする必要があります。
また、Apple SiliconのApple VTエンコーダにCBR、CRF、Simple Modeのサポートが追加されています(一部にmacOS Venturaが必要)
ScreenCaputureKitへの対応
Mac向けでは、macOS 12.5以降で「ScreenCaptureKit」に対応しました。これは将来におけるmacOSの仕様変更に対する対応です。
その他
その他、Windows向けにAMDエンコーダの新しい、最新の実装を追加したほか、NVIDIA RTX Background Removalのサポートの追加、RTX Noise Suppressionの機能追加などが実装されています。