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Apple M1搭載の新型iPad Proのベンチマークスコア ~ CPU・GPU性能が跳ね上がり、タブレットなのにi9-11900KやRyzen 9 5950Xにシングルが匹敵

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錦です。

Macお宝鑑定団によると、Geekbench Browserに先日発表された新型iPad Proのベンチマークが公開されていることがわかりました。

まず、iPad Proと今回比較する各種デバイスのスペックを提示します。

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2018以降のiPad Proのスペック(iPadは省略 無印年はPro)

新型iPad ProはApple M1チップを搭載します。iPad Proに搭載されるM1チップには性能の制限はなく、3.2GHz駆動CPU・8コアのGPUが搭載されています。メモリはストレージ容量によって異なっており、512GB以下が8GB、1TB以上が16GBとなっています。

スコア

次にスコアです。スコアは以下の通りとなっています。

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iPad Pro 2021のスコア

おそらくこれらのスコアは、レビュー用に貸し出されたスコアになっていると見られています。Geekbrowserのデータベースで確認できたのはRAMが16GBのモデルのみだったので、RAMが8GBの少ストレージ版は貸し出されていない可能性があります。

では、実際に出ているスコアをもとに比較していきます。

iPadとの比較

CPU

それではまずCPUと比較します。

比較対象となるのは先程あげたiPad Pro 2018/2020とiPad Air第4世代です。

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11インチ・iPad Airでの比較(橙がマルチ・青がシングル)

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12.9インチ・iPad Airでの比較(橙がマルチ・青がシングル)

iPad Proは、2サイズでディスプレイやバッテリー以外同じ仕様を持っているのでこの11インチ・12.9インチ間で性能に差が出ることはないですが、一応両方で比較しておきます。

シングルスコアはiPad Airをやや上回りました。A14とM1はアーキテクチャが共通しているので、おそらくこれは200MHzのクロックの差と見られます。A12Zを搭載したiPad Pro 2020と比較すると1.53倍とかなり性能が向上していることがわかります。

そしてマルチスコアは、コア数が同じiPad Pro 2020モデルと比較して1.57倍の性能を発揮。かなり強力なパワーをもっている事がわかります。

GPU

そして、続いてGPUを比較します。

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11インチ・iPad Airでの比較(Metal)

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12.9インチ・iPad Airでの比較(Metal)

こちらは一目瞭然。圧倒的にM1の凄さがわかっていただけると思います。そもそもA14は4コアでなぜ8コアのA12Zを上回っているのか。

A14と比較すると約1.7倍。A12Zと比較して約1.81倍の性能を持っています。やばい。

M1 Macと比較

それではついで、M1 Macと比較します。

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各M1デバイスとのCPU性能比較

CPUはとりあえず、劣化も性能制限もなく、何ならシングル一番高くなってます。

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各M1デバイスとのGPU性能比較

GPU。グラフに波があるように見えますが、一番下のMacBook Air 7Cを除いてほぼ誤差の範囲です。(16000未満が切り取られているので波があるように見えます)。

電源に接続されたMac miniが強いような予想をしていたのですが全然そんなことはなく、全体的にほぼ同等の性能を持っています。誤差の範囲ですがiPad Proは若干それらを上回っています。

ちなみに、これらのMetal性能はMacBook Pro 15インチ 2019モデルのVega 16を上回っています。ついこないだのハイエンドMac向けGPUを上回ってるんですよ。ぶっ潰れ性能です。

その他のCPUと比較

ついで、その他のCPUと比較します。

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デスクトップCPUとシングルを比較

M1の消費電力は15Wと言われています。それに対してこれらのCPUは軒並み100Wを超えています。が普通にM1はしっかり抵抗できるようなシングル性能を発揮しています。

流石にマルチ性能は16コアとか10コアあるCPUに対して実質4コア+αのM1が勝るわけはありませんでした。それでもi7/i9とはいい勝負しました。

マルチの性能比較は同じくモバイル向けのプロセッサで比較したほうがいいと思いましたのでそちらで比較。

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モバイル向けCPUとマルチを比較

こちらは8コアCPUとほぼ同等の性能を発揮しています。ただ、このひょうの中でiPad Proで2番とか3番目くらいに安いのでコストパフォーマンスという点においてはずば抜けています。

まとめ

今回は、iPad ProのM1のスコアが登場したので、各種データを使って比較してみました。いかがでしたでしょうか。ぶっ壊れてますよね。

こんな性能がRAMが8GBになってしまいますが、一番下のモデルで10万円以下で手に入るのですからバランスブレーカー過ぎます。Surfaceが自らの競争相手をiPad Proと言ってた気がしますが。息してるでしょうか。

あと、Macと違ってiPadはすべてのアプリがApple Siliconにネイティブなので、iPadで環境を持っている人はすべての場面において性能がほぼ倍の状態で移行することができます。

それに加えてThunderbolt 3ポートと12.9インチでは100万:1コントラスト比のミニLEDですからね。何だこれ。

新型iPad Pro今月の後半に発売される予定で、5月21日前後に発売されるのではないかと言われています。すでに注文の受付が始まっており、価格は税込94,800円~となっています。

iPad Pro - Apple(日本)