錦です。
TechPowerUpによりますと、Armの技術が中国に輸出しにくくなっていることがわかりました。
ハイエンドグレードで制限
今回の措置はおそらく西側諸国の中国への輸出規制が影響していると見られます。Armは英国企業のため政府の規制に従ったのでしょう。
今回中国に向けて制限されているのは、ハイエンドグレードのIPで、特にNeoverse Vシリーズが対象になっています。Neoverse Vシリーズはハイパフォーマンスを要求する用途向けコアで主にHPCやサーバーで用いられるIPです。Neoverseにはネットワーク機器向けのNシリーズがありますが、こちらは制限対象になっていません。
中国各社は、Neoverse VシリーズからNeoverse Nシリーズへ切り替える方針ですが、性能が下がることが懸念されています。
この問題はAlibabaにも影響しており、たとえArmと同じソフトバンク系(実際にはほとんど縁はなくなっているが)の企業でもArmの技術を輸入しにくくなっているようです。
米、日蘭に規制参加要求
米国は、日本とオランダに対して中国への半導体輸出規制に参加するよう求めています。日本とオランダは半導体製造装置の開発能力を持っており、これを規制するのが目的だと見られています。
なお、米政府はこの見返りに北米のEV車を優遇する政策を修正することを表明しています。