AMDは中国国内で基調講演を行い、「Ryzen 8000G」シリーズや「Ryzen 8040」シリーズと共に、次世代のRyzen「Strix Point」について情報を公開しました。
Strix Point
Strix Pointは、「Ryzen 8040」シリーズこと「Hawk Point」の後継となるAPUです。すでにAMDから小出しで情報も登場していますが、今回も小出しとなっています。今回明らかになったのは、Strix Pointに搭載されるCPU・GPU・NPUの組み合わせです。
まず、CPUには新世代のCPUアーキテクチャ「Zen 5」が採用されます。Zen 4が登場からかれこれ1年以上経過しているので、そろそろ登場しそうです。
そして、GPUには「RDNA 3+」が採用されるようです。こちらは、RDNA 3の後継となるものです。「RDNA 4」ではないところを見ると、RDNA 2→RDNA 3の進化よりは小ぶりなんですかね。こちらについての詳細な情報は明らかではないので不明です。Linuxではドライバの実装が進んでいるようで「RDNA 3.5」としてこれまで名前が知られていました。
NPUには「XDNA 2」が採用されます。こちらは性能の情報が明らかになっており、Hawk PointのRyzen AIの3倍の単体性能であるそう。Hawk PointのRyzenAIの単体性能が16 TOPSなので、48 TOPS程度に性能が向上するようです。競合となるIntelも3倍の性能向上を次世代のLunar Lakeでの実現を予告している他、Appleはすでに35 TOPSという比較的高めの単体性能を持つNPUを実現しています。そして、Qualcommはすでに単体45 TOPSという非常に高い性能を持つNPUを今夏登場の「Snapdragon X Elite」に搭載しています。今後、AI性能がどの様に影響を与えるかには注目が必要です。
年内登場予定
「Strix Point」は2024年内に登場することも予告されました。おそらく多くの製品が登場するのは来年のCESとなると思われますが、基本的にはRyzen 8040シリーズと同じようなスケジュールで展開されていくものと見られます。
競合となるのは「Lunar Lake」や「Arrow Lake」、「Snapdragon X Elite」「Apple M3」になると見られます。