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Intel、「Xeon 6 6700E」シリーズを発表 ~ 「Sierra Forest」最初のシリーズ・Xeon 6の展開も明らかに

3行まとめ

Intelは「Xeon 6 6700E」シリーズを発表しました。

Xeon 6

Xeonスケーラブルプロセッサは、第5世代までは「第x世代」と名乗っていましたが、今世代から「Xeon 6」のような命名となりました。

Xeon 6シリーズの最大の特徴として、Pコアのみで構成される「Granite Rapids」シリーズと、Eコアのみで構成される「Sierra Forest」の2展開となっています。Granite Rapidsは性能が求められるサーバーにて採用され、後者はクラウドインフラのような物理コア数が求められる場面で活用されることが期待されます。

Granite RapidsはMeteor LakeのPコアのアーキテクチャ「Redwood Cove」、Sierra ForestはMeteor LakeのEコアのアーキテクチャ「Crestmont」を採用しています。

Xeon 6シリーズは、Granite RapidsとSierra Forest共通で6700シリーズと6900シリーズでソケットが分かれており、6700シリーズが比較的小規模、6900シリーズが大規模なソケットとなっています。つまり、Pコア版の6700のXeon 6「Xeon 6 6700P」、Eコア版の6700のXeon 6「Xeon 6 6700E」、Pコア版の6900の「Xeon 6 6900P」、Eコア版の6900の「Xeon 6 6900E」となっています。この内、6700Pは「6300P」「6500P」「6700P」に分かれるようです。

ソケットが規模で分けられ、Granite RapidsとSierra Forestで互換性があるということは、実質的にメモリコントローラが共通となっているようです。そして、各種コントローラが含まれているI/Oタイルは、両者で全く同じものが搭載されているようです。

6700E 6700P 6900E 6900P
最大消費電力 350W 350W 500W 500W
最大ソケット数 1~2 1~2/4~8 1~2 1~2
最大CPUコア数 144 86 288 128
CPU Arch Crestmont Redwood Cove Crestmont Redwood Cove
メモリch数 8 8 12 12
PCIe Gen 5 最大88レーン 最大88レーン 最大96レーン 最大96レーン

Xeon 6 6700E

さて、Xeon 6 6700Eは、比較的小規模なEコアで構成されたXeon 6です。

Sierra Forestでは、144コアのCrestmontが搭載されたCompute Tileで構成されます。今回の6700Eはそのタイルが1基、そして来年第1四半期に登場する6900Eは2基搭載することで288コアCPUを実現します。

Compute TileはIntel 3プロセスで、I/O TileはIntel 7プロセスでそれぞれ製造されています。

Xeon 6 6700Eは、第2世代Xeon SPと比較して2.6倍、電力効率は4.2倍となっており、同じ性能を実現するのに必要なラックは1/3となり、電力消費も4年間で80,000 MWh削減できると説明しています。

近年、エネルギー危機によって、電力効率が悪かったx86系プロセッサから、電力効率が良いとされるArmプロセッサに変更する流れができています。例えば、AWSは以前から「Graviton」CPUを展開していますし、Microsoftも「Cobalt」というCPUを発表しました。Googleも「Axion」というArmチップを搭載しています。それぞれがx86よりも高い電力効率を謳っていました。

IntelのSierra Forestは、主にこのセグメントで他社に対抗するために投入されています。そのため電力効率を特に重視しているわけです。

ラインナップを御覧ください。

コア/
スレッド
ベース
クロック
ブースト
クロック
L3 TDP メモリ
クロック
6780E 144 2.2 GHz 3.0 GHz 108 MB 330W 6400 MHz
6766E 144 1.9 GHz 2.7 GHz 108 MB 250W 6400 MHz
6756E 128 1.8 GHz 2.6 GHz 96 MB 225W 6400 MHz
6746E 128 2.0 GHz 2.7 GHz 96 MB 250W 5600 MHz
6740E 112 2.4 GHz 3.2 GHz 96 MB 250W 6400 MHz
6731E 96 2.2 GHz 3.1 GHz 96 MB 250W 6400 MHz
6710E 64 2.4 GHz 3.2 GHz 96 MB 205W 5600 MHz

CXL 2.0メモリをサポートしており、データの同一性が確保されるCXL Type3がサポートされます。メモリは8チャネルのメモリとなっており、こちらは以前のXeon SPから変わりはありません。

AI系の機能に関してはそれほど充実はしておらず、CrestmontではAVX-512のサポートを欠いているため、命令セットに関しては注意が必要です(Granite Rapidsはサポートしています)。

今後の計画

Xeon 6はまず「Xeon 6 6700E」の投入からスタートしました。

今後、第3四半期に最大128コアのPコアを搭載する「Xeon 6 6900P」を投入します。そして来年第1四半期に残る最大288コアのEコアで構成される「Xeon 6 6900E」と、メインストリームのGranite Rapids「Xeon 6 6700P/6500P/6300P」がそれぞれ投入されます。

当初の計画から半年程度ずれていますので、遅れが生じているのでしょう。

その他、来年第1四半期には、ネットワーク事業者向けのXeon 6 SoCの投入も予定しているとしています。

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