Intelは現在、バルセロナで開催されているモバイルの見本市である、MWCに参加していますが、その中でXeonの計画を発表しました。
Sierra Forest
MWCのイベントの趣旨から、Intelの発表もモバイルと関係のある「ネットワーク」や「エッジ」が中心となっています。特にXeonの発表は5Gなどの広域ネットワーク向けの発表となっていますね。
ではまず、「Sierra Forest」から見ていきます。「Sierra Forest」は、Xeonの新しいラインナップです。「Granite Rapids」や「Emerald Rapids」がPコアのみで構成されているのに対して、「Sierra Forest」はEコアのみで構成されており、コア密度が高いため最大288コアの製品が計画されています。
当初2024年前半に投入されるはずだったこの製品ですが、MWCでは後半に若干延期されました。どちらにせよ、近い将来にはリリースされるはずです。主な用途はハイパースケーラーなど、物理コアが必要な場面向けに提供されます。主な競合相手となるのは、AMDのEPYCとArm系DC向けプロセッサになるようです。
MWCでは、Sierra Forestの5Gコアへの拡大が発表されました。Intelによると、Sierra Forestを使う事によって、2021年頃の製品(Ice LakeやCascade Lake)と比較して、ラックあたり2.7倍の性能となる一方で、Intel Infrastructure Power Managerを組み合わせることによって、電力効率を向上させるとしています。
このシステムは、日本のKDDIやSK Telecomなどの通信事業者、DellやEricsson、HPEなどのハードウェアベンダーから評価されているとのことです。
Granite Rapids
「Granite Rapids」は、「Emerald Rapids」の後継となっています。Sierra ForestがEコアのみで構成されるのに対して、こちらはPコアのみで構成されます。ベースとなるのは「Meteor Lake」のPコアである「Redwood Cove」となります。製造プロセスはIntel 4のマイナーアップデートであるIntel 3となります。
サーバー向けのGranite Rapidsは、第6世代スケーラブルプロセッサとして今年中に登場することが発表されています。
一方でこちらもネットワーク向けの技術に提供されることになります。2025年に登場する「Granite Rapids-D」は、仮想無線アクセスネットワーク(vRAN)向けにAVXやIntel vRAN Boostを改善したプロセッサ担っているとしています。