Nishiki-Hub

国内外のPC/PCパーツ/スマホ/Appleなどの最新情報を取り上げています

Rasberry Pi財団、ARM CPUとRISC-V CPUも搭載した「RP2350」と「Raspberry Pi Pico 2」を発表

3行まとめ

Raspberry Pi財団は「Raspberry Pi Pico 2」を発表しました。

RP2350

新しく採用されたマイクロコントローラは、Rasberry Pi財団が開発した「RP2350」です。RP2350は、150 MHzで駆動するCortex-M33 CPUを2コア搭載しており、Arm TrustZoneセキュリティ機能に対応しており、署名付きブート、8KBのキーストレージ、SHA-256アクセラレータなど、TPMのような機能を利用することが可能になっています。また浮動小数点数演算にも対応指定しています。

更に、内蔵メモリの容量は264 KBから520 KBに増加しており、PSRAMにも対応しています。また、システムバス幅は3.6 Gbps(150MHz x 6レーン 32bit)となっています。

Armの公称では、前世代のRasberry Pi Picoに搭載されたRP2040のM0+チップから、クロックあたりの性能が66%向上しており、また電力効率も改善されているようです。

更に注目すべきなのが、RP2350には2コアのCortex-M33とともに、2コアのHarzard3 RISC-V CPUを搭載していることです。つまり、RP2350にはArm CPUとRISC-V CPUが両方搭載されています。残念ながら同時に駆動させることは難しいものの、いくつかのセキュリティ機能と、倍精度浮動小数点アクセラレータを除く全ての機能はRISC-Vでも利用することができる用になっているようです。

シリコンは、RP2040の2 mm²から5.3 mm²へ大きくなっています。

RP2350のバリアントは次のとおりです。

  • RP2350A:30 GPIO / 7x7 QFN 60-pin(0.80ドル)
  • RP2354B:48 GPIO / 10x10 QFN 80-pin(0.90ドル)
  • RP2350A:30 GPIO / 7x7 QFN 60-pin / スタック型2MB フラッシュ(1.00ドル)
  • RP2354B:48 GPIO / 10x10 QFN 60-pin / スタック型2MB フラッシュ(1.10ドル)

カッコ内は3,400個入の単価

Rasberry Pi Pico 2

Rasberry Pi Picoは、2021年に発売された小型のコンピュータです。ブレッドボードなどと接続して利用する事ができる他、無線に対応したバリアントがあるため、簡単に電子工作を無線対応にさせることができるなど、柔軟性が高いデバイスでした。

今回登場したのはその2世代目にあたる製品です。

Rasberry Pi Pico 2は、先述の「RP2350」を搭載しており、520 KBオンチップRAMと4MBのオンボードQPSIフラッシュになっています。

ボードの大きさは21mm x 51mmで、前世代からチップ以外で大きく変わったところはないようです。

Rasberry Pi Pico 2ではC/C++とPythonによるプログラムが可能となっており、もちろんHarzard3コアを利用したRISC-Vを使用することも可能です。また、前述の通り、企業や製品向けではArm TrustZone機能等によるセキュリティ機能が確保されており、WindowsのTPMのように、鍵を保管するためのストレージもプロセッサに組み込まれています。

インターフェイスには、ADCとして利用できる4-pinを含む、26-pinのGPIOピン、USB Micro-B、デバックピンとなっています。

発売

国内では、スイッチサイエンスとKSYが取り扱いを表明しています。現時点で

今年の年末にはInfineon 43439モデムを搭載したRasberry Pi Pico 2 Wも発売予定です。

関連リンク