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Arm、「Neoverse V2(Demeter)」を発表 〜 「NVIDIA Grace」に採用されるCPUコア

出典:Arm

錦です。

ArmはHPC・サーバーなど向けのコア「Neoverse」のロードマップを更新し、「Neoverse V2」(開発コードネーム:Demeter)を正式に発表しました。

Neoverse V2

Neoverse V2はDemeterとして開発されたArmのCPUコアです。NeoverseにはV・N・Eの3つのシリーズが有り、Vシリーズは性能を重視したシリーズとなっています。Neoverse V2は、NVIDIAがHPC向けに展開する「Grace」CPUに採用され、このCPUには144基のNeoverse V2コアが搭載されます。

Graceでは、LPDDR5Xメモリがサポートされ、総帯域が1TB/sを超えるとされていることから、Neoverse V2ではLPDDR5Xのサポートが行われるものと見られます。計算上8.3GHz程度でメモリが動作するはずです。LPDDR5Xメモリと組み合わせることで従来型アーキテクチャによるサーバーとの比較で2倍のワットあたりの性能を達成するとしています。

また、この他DDR5とLPDDR5のメモリがサポートされます。LPDDRがサポートされた代わりにHBMのサポートがなくなったのは正直驚きです。メモリとCPU、CPU間の接続ではCXL 2.0にも対応しています。

Neoverse V2ではセキュリティ強化機能が搭載されたArmv9に対応しています。

性能については、Graceを使って比較すると2023年までに投入される2つのx86プロセッサ(Intel「Sapphire Rapids」とAMD「Genoa」と見られる)とシングルスレッドでもソケットレベルでも高い性能を実現するとしています。L3キャッシュが最大512MB実装可能になったほか、L2キャッシュでも2MBの構成が可能になりました。

その他、Armのvベクター演算用の拡張命令「SVE2」への対応や、Bfloat16、INT8にも対応しています。

インターコネクトではPCIe 5.0にも対応している他、CMN-700メッシュインターコネクトも備えています。

Graceを通じてもうちょっと詳しい情報が日本時間21日から行われるGTCで明らかになると見られるため、GTCに期待しましょう。

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