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AMD、デスクトップ向けRyzen 7000シリーズの詳細な仕様を明らかに 〜 内蔵GPUはDP 2.0やAV1のHWデコーダを搭載

錦です。

VideoCardzによると発売が明日に迫ったRyzen 7000シリーズに内蔵されるGPUについて、初めてその詳細を明らかにしたことがわかりました。

CPU命令

CPU部分では新たにAVX-512のサポートを追加しました。ただしレジスタのサイズは256bitで実装されていて、IntelのAVX-512ほど性能が向上するわけではありませんが、効率は改善されているようです。これはRyzenというよりかは、EPYCやそれをベースにしたRyzen Threadripperで重要な話になります。

また、VNNIに対応しており、前世代と比較して推論性能が2.47倍に向上しているとのことです。

その他、CPU内部のキャッシュやレジスタの強化が図られており、全体的にIPCに関わる部分が大幅に強化されています。

L2キャッシュは前世代から倍増となっており、コアあたり1MBとなっており、メモリレイテンシが大幅に改善されています。特にキャッシュとのやり取りが多いプログラム、例えばゲームでの性能向上が見込まれます。

I/O

I/Oダイが今世代からTSMC 6nmに微細化されています。

I/Oダイには後述するGPUが搭載されています。これまでのデスクトップ向けRyzenGPUが搭載されたAPUでは、2基搭載できるCCDの内、片方を潰して空いたスペースにGPUを搭載するという方法で実装されていましたが、今回はI/Oダイに統合されています。ただし、2 CUとかなり小規模です。

サポートするインターフェイスはPCIe 5.0が16レーン+NVMeを2基で合計24レーンと、チップセットとの接続に4レーン使用されます。なお、CPU側でPCIe 5.0としてサポートされていますが、チップセットとCPU間の通信はPCIe 4.0 x4で行われるそうです。

USBは10GbpsのUSB 3.2を4レーン(内Standard-Aが1レーン、Type-Cが3レーン)、USB 2.0が1レーンサポートされています。USB4やThunderboltは需要の問題から実装されませんでした。

メモリはDDR5-5200をサポートし、CPUとメモリクロック、Infinity Fabricの速度が最高な状態でリンクする最大のクロック(スイートスポット)はDDR5-6000であるとされています。イベントで発表されたとおりEXPOをサポートする他、XMPも引き続きサポートされます。

Ryzen 7000のiGPU

Ryzen 7000シリーズではAPUではなくCPUとしてはRyzenで初めてGPUを内蔵します。と言っても、基本的にdGPUを要求しているグレードであるためそこまで大規模なものではなく、2 CUと小規模なものになっています。これは、スマートフォン向けExynosに提供されたものよりも小規模です。

このiGPUはRDNA 2をベースにしており、ただしRyzen 6000番台Rembrandtで搭載されたRay Acceleratorも存在しているようで、流石にInfinity Chacheは搭載されていないものの、レイトレーシングには対応しているようです。レイトレに対応していますが、ゲームできるほどの性能は持ち合わせていません。

また、これは結構嬉しい人がいるかも知れません。HDMI 2.1に加えてDisplayPort 2.0 UHBR10に対応しています。その他、DP Alt ModeをサポートしているUSB Type-Cもサポートされます。

その他、CPU内蔵GPUとしてAV1対応のハードウェアデコーダと、H.264/HEVCをサポートするハードウェアエンコーダ・デコーダも搭載しています。

GPUは、全て基本的には共通の規模となっています。

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