IntelはComputex Taipeiに先駆けて一部の記者に対して発表を行いました。
Meteor Lakeの概略
Meteor Lakeの概略は趣旨がこの記事と異なるので以下の記事にまとめました。
Meteor Lakeの製造とパッケージング
Meteor Lakeは、Base Tile(Intel 22nm)と呼ばれるインターコネクトの上に、Compute Tile(Intel 4)・GPU Tile(TSMC N5)・SOC Tile(TSMC N6)・I/O Tile(TSMC N6)が積層されます。やはり特筆すべきは、TSMCの利用です。Intelは2021年からIDM 2.0として「外部ファウンダリーの積極利用」と「矢継ぎ早に製造プロセスを進化させる」ことを戦略として掲げており、Meteor Lakeはそれを象徴するものとなりました。
Intel 4が旧称「Intel 7nm」として知られるプロセスルールであり、同社のプロセスでは初めてEUVを利用した製造プロセスとなります。
そして、積層とあるようにこのパッケージは3D方向にパッケージングされています。このパッケージングにはFoverosが利用されており、こちらも本流のCore系統では初めての採用となります。
ロードマップ
今後のラインナップの流れとしては、Raptor Lake→Meteor Lake→Arrow Lake→Lunar Lakeという順番に流れていくことになります。
Arrow LakeはMeteor Lakeのマイナーチェンジにとどまると見られているものの、プロセスルールがIntel 4からIntel 20Aに進歩することが示唆されています。Intel 20Aでは、FinFETから競合のGAAFETに当たるRibbonFETを採用することがすでに明かされています。
Meteor LakeとArrow Lakeの特徴は「AI」と「効率」であるそう。Alder Lakeから採用されるIntel Hybrid Technologyをより成熟させる世代であるということが読み取れます。実際、これによってIntel CPUの効率は大幅に向上しているため、この路線をあと2世代は維持するものと見られます。AIについては、やはりNPU/VPUの統合によって各種AIワークロードを高速化するというのがこの世代の目標なのでしょう。
そして、Lunar Lake世代では「Ultra Low Power」としてワットパフォーマンスでリーダーシップを取ることを目標としています。主なターゲットはやはりApple SiliconとSnapdragonを初めとしたArm陣営であり、x86系統でありながら省電力性を高めることを目標としていることが予想できます。
リークを交えてお伝えすると、Intelは2020年代なかばで過去10年で最大のアーキテクチャの更新を行う計画「Royal Core」を進めているとも噂されており、これがApple Siliconに対抗する手段なのか不明です。